◆私はどれを選んだらいいの?
「正しい選択がわからない」
「どれを選んでも間違っているような気がする」
そんな風に、答えのない問題に悩んだ経験はありませんか?
就職、恋愛、家族、夢、将来。
人生において私たちは、白黒はっきりしない“グレーな選択”に何度も直面します。
ですが、私たちが学生の頃に多くの時間を過ごした学校では、常に「正解」が存在していました。
テストに答えがあり、範囲を勉強すれば報われる、この基準を超えればOK。
という「正解」がありました。
しかし、社会に出るとそれは一変します。
会社それぞれの正解が存在し、そこで働く人それぞれ、取引先それぞれに違った答えがあり
恋愛や結婚、家庭を持つことでそれぞれの正解は増えていきます。
そんな環境の中で、誰にも教えてもらえない選択肢を自分自身と向き合い
知識と頭と勇気を使って決断していかなければならない。
「どちらが正しいか」そんな答えが見つからないとき
「どちらが自分にとって納得できるか」
そんな視点が今、社会に出た大人には求められます。
◆人生に“正解”は存在しない
人生における多くの問題には、明確な「正解」がありません。
誰と結婚するのか、どんな職業を選ぶのか、どこに住むのか、どんなライフスタイルを送るのか。
これらはすべて、自分自身の価値観や状況に基づいて選ばなければならない問題です。
そして、どの選択肢も「絶対に正しい」わけではなく、同時に「間違いである」とも
言い切れないのです。
ですが、「正解」が存在する12年間を経験した多くの人が
「絶対的な正解」が存在するという幻想を抱き、自分にとって何が正しいのか分からず
不安や迷いを抱えて今も過ごしています。
しかし、それこそが「人生」なのです。
揺れながら、迷いながら、それでも自分なりに決断し、答えを出していく。
そこにこそ、本当の意味での“人としての成熟”があるのではないでしょうか。
◼ 「納得」という指針
では、正解がない中で、私たちは何を基準に選べばよいのでしょうか?
私がおすすめするのは「納得」という基準です。
自分で考え、自分の感情や価値観と向き合い、自分の言葉で説明できる判断をする。
それが「納得のいく選択」です。
難しく考えなくても、直観に頼ってもいいです。
相談した人の意見を混ぜてもいいですし、納得するための根拠を集めてもいい。
ただし、他人の価値観や世間体に流されることなく
最後は自分で自分に問いかけ、自分で決めること。
もちろん、すべてがうまくいくとは限りません。
けれども、自分の選んだ結果なら後悔は最小限になります。
「誰かに言われたから」「こうするべきだと思ったから」ではなく
「自分がこれを選んだ」という自覚が、次の一歩を支えてくれるのです。
◼ 「比べる」ことが不安を生む
現代は、SNSやネットを通して他人の人生が簡単に見える時代です。
他人の成功や幸せに触れる機会が多くなったことで、私たちはつい比べてしまいます。
「同年代のあの人はもう結婚してるのに」「自分だけ取り残されてる気がする」
でも、その人の背景や努力、悩みは見えていません。
ただ、キラキラ輝いた一部分が見えているだけです。
他人と自分を比べるのは、自分への侮辱です。
比べれば比べるほど、自分が小さく、未熟に思えてくる。
しかし、人生のペースは人それぞれ。時間軸もゴールも違うのです。
自分だけの地図、自分だけのスピードで歩くことが、結果的に一番遠くまで進める道になります。
◼ 迷いながら進むからこそ意味がある
「本当にこれでいいのかな?」
そんな問いを自分に投げかけながら進むことは、決して“悪”でも”恥ずかしいこと”でもありません。
むしろ、迷いながらも試行錯誤して進むからこそ、自分と向き合えるし
自分の考えを深めることができるのです。
そして、ある日ふと振り返ったとき、「あの時の選択は間違っていなかった」と思える日が来ます。
正解を持って進むより、納得を積み重ねていく方が、遥かに深く、強く
自分の人生を生きている実感が得られるはずです。
◆正解を選ぶのではなく、選んだものを正解にする
人生には答えがありません。
でも、それはあなたが“自由に決めていい”ということでもあります。
他人の価値観や「正しさ」に縛られずに、自分の軸で迷い、考え、選ぶ。
それこそが、本当の意味で「生きる」ということなのではないでしょうか。
それに結局のところ、自分が選んだものは、正解にも不正解にもなります。
だったら、選ぶことにエネルギーを使うのではなく
その選択を「自分の正解」にできるようにエネルギーを使えばいいのではないでしょうか。
自分で選んだんだから、覚悟を決めてそれを貫き、正解にしてしまえばいい。
今日という一日も、あなたが何かを選び、何かを捨てる小さな決断の積み重ねです。
「正解」を探すより、「納得」のある選択を。
その繰り返しが、やがてあなたにとっての「正しい道」へと変わっていきます。
さあ、今日も迷いながら、自分の足で、一歩ずつ前へ進んでいきましょう。
おわり。
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